給湯器を購入する前に知りたい!ガス給湯器と電気給湯器ってどっちがおすすめ?

2017/12/08

私たちの生活に無くてはならない設備の一つが、水を温めてお湯を作ってくれる「給湯器」です。

新しくマイホームを建てるご家庭や、以前使っていた給湯器が故障してしまい新しく買い替えようというときには「給湯器の購入」を検討します。

そのような時にぜひ覚えておきたいのが、給湯器の種類や正しい給湯器の選び方です。

一口に給湯器といっても、その種類は熱源の違いや設置場所の違い、豊富な機能の違いによってさまざまです。

そして、よく比較されるのが「ガス給湯器」と「電気給湯器」のどちらを選んだら良いかということです。

文字をみただけでも「ガスと電気の違い?」といったイメージが湧きそうですが、それぞれの特徴やメリット、デメリットなどを詳しく抑えておいたほうが、より給湯器選びがしやすくなるでしょう。

そこで今回は、よく選ばれる給湯器の種類のうち、ガス給湯器(エコジョーズ)と電気給湯器(エコキュート)の特徴や、これら二つの違いについていくつかご紹介します。

 

 

目次

ガス給湯器と電気給湯器どちらがおすすめ?
・ガス給湯器と電気給湯器(電気温水器)ってなに?
・エコジョーズとエコキュートの違いは?

 

 

ガス給湯器と電気給湯器どちらがおすすめ?

生活に欠かせないものとして、陰ながら私たちの日常をサポートしてくれている「給湯器」。とはいえ、給湯器に関することはあまり詳しく知らないといった方も多いのではないでしょうか。

以下では、はじめて給湯器を購入する方や買い替えを検討している方に向けて、「ガス給湯器」と「電気給湯器」の違いについて簡単にご紹介します。

 

ガス給湯器と電気給湯器(電気温水器)ってなに?

「ガス給湯器」と「電気給湯器(電気温水器)」の違いを知る前には先ず、それぞれの給湯器がどのような特徴を持つのかを見ていきましょう。

 

○ガス給湯器ってどんな給湯器?

昔からよく目にする給湯器といえば、「ガス給湯器」です。

ガス給湯器の最大の特徴は、お湯を作りだすための熱源が「ガス」だということです。

現在、最も普及しているタイプの給湯器がこのガス給湯器であり、都市ガスやプロパンバスを燃料にしてお湯を沸かす仕組みです。

ガス給湯器の給湯システムには、「貯湯式」と「瞬間式」があります。

貯湯式でれば、その名のとおりタンクに入った水を沸かしてお湯を蓄えておくことができます。とはいえ、最近では貯湯式のガス給湯器はあまり見かけなくなりました。

瞬間式のガス給湯器は、これまで最も多く目にしているはずの給湯器です。ボタンを押すと使うたびにお湯を作りだす仕組みです。

 

○電気給湯器ってどんな給湯器?

オール電化住宅が増えたことで、「電気給湯器」の普及が進んでいます。

熱源がガスであるガス給湯器に対して、電気給湯器は電気を熱源とする給湯器です。

電気給湯器は、電気を熱源としてお湯を沸かすタイプの給湯器であり、電熱ヒーターを用いることから冬場の寒い地域や季節でも、給湯器の凍結を防ぐためにも大きな効果があります。

最近では、ガス給湯器に比べてコストを抑えられる省エネ給湯器も増えていることから、仕組みや機能なども製品によって大きく異なります。

電気給湯器には、主に2種類のタイプが存在します。それが、電熱ヒーター式の給湯器と熱交換式の給湯器です。

最近は、省エネ対策ができる給湯器として「エコキュート」という給湯器が人気ですが、これは電熱ヒーター式の給湯器であり、さらに細かくいうと「電気温水器」といわれるものです。電気温水器は、電熱ヒーターを温めることで水を沸かしお湯を作りだすシステムであり、電気代が安くなる深夜から早朝までの時間帯に一気にお湯を作って給湯タンクに蓄えておきます。

熱交換式の給湯器は、汲み上げた水を空気中の熱源を使い温めるタイプの電気給湯器です。

 

エコジョーズとエコキュートの違いは?

新しい給湯器を購入するときや、故障が原因で買い替えなければならないときには、給湯器の種類をよく理解したうえで選ぶことが大切です。

よく比較されることが多いガス給湯器と電気給湯器ですが、ここではガス給湯器の代表作「エコジョーズ」と、電気給湯器の代表作である「エコキュート」の違いについてご紹介します。

エコジョーズ(ガス給湯器)とエコキュート(電気給湯器)は、それぞれ「エコ」を目的として作られた給湯器です。

とはいえ、それぞれの給湯器は仕組みや機能などが異なりますので、それぞれの違いを簡単に抑えておくことで自分に合った給湯器をより選びやすくなるはずです。

 

(1)大きな違いは何と言っても「熱源」

エコジョーズもエコキュートもお湯を出すための器具であることには変わりないのですが、お湯を沸かすための「熱源」が最も大きな違いといえます。

ガス給湯器であるエコジョーズの熱源は「ガス」です。電気給湯器であるエコキュートの熱源は「電気」です。

そのため、オール電化住宅であれば必然的に電気を熱源にするエコキュートを選ぶようになるでしょう。

 

(2)お湯の「給湯システム」は貯湯式?それとも瞬間式?

エコジョーズとエコキュートの大きな違いの一つに、「給湯システム」があります。

エコジョーズの給湯システムは、「瞬間式」と呼ばれるものです。文字通り、使うときにボタンを押すと瞬間的に水を加熱して、お湯を出すことができるようになっています。そのため、お湯を蓄えておくためのタンクは必要ありません。

その一方エコキュートは、「貯湯式」と呼ばれる給湯システムが採用されています。正式名称は「自然冷媒ヒートポンプ式電気給湯器」であり、コンプレッサーで圧縮された空気中の熱を使って水を温め、タンクにお湯を貯める方式です。

貯湯式のエコキュートの場合は、瞬間式ではなく予めお湯を作り貯めておくタイプの給湯器であることから、お湯が無くなれば「湯切れ」という状態になります。ただし、貯湯量に気を付けながらお湯を使っていれば、深夜~朝方という電気代が安い時間にお湯を作っておけるので、電気代の節約になります。

 

(3)給湯器の大きさは歴然!?

省エネのためにと開発されたガス給湯器「エコジョーズ」と、電気給湯器(電気温水器)「エコキュート」は、熱源や給湯システムといった大きな違いがあります。

そしてもう一つは、「給湯器の大きさ」という点でもこれらは大きな違いがあります。

たとえば、先に「給湯システムの違い」について触れていますが、貯湯式のエコキュートの場合は、電気代が安い深夜に作っておいたお湯を貯めるための大きめのタンクが必要です。同じ住まいに暮らす人の人数が多いほど貯湯量を必要とするため、必然的にタンクのサイズは大きくなります。

オール電化住宅にとってエコキュートは切っても話せない関係であるため、確実にお湯を貯めるための大きめのタンクを設置できる敷地スペースが必要になります。

その一方で、瞬間式のエコジョーズであれば、使うときに必要な分のお湯を作って使うことから、貯湯タンクは必要ありません。タンクが必要ない分、給湯器のサイズを最小限に抑えることができるのでスペースを多く確保する必要もありません。

 

(4)初期費用はエコジョーズのほうが安い?

お湯を作るための便利な器具である給湯器は、さまざまな違いによって選び方が変わってくるはずです。

給湯器は、環境やエコに配慮した新しいシステムもたくさんあるため、エコジョーズやエコキュートの特徴やメリットなどをもとに、それぞれのご家庭に合った最適な給湯器を選択いただくのがおすすめです。

また、給湯器を選ぶときに気になりそうなことの一つに、「費用」の問題があります。特に、新規で購入する場合や、故障が原因で新しい製品に交換しなくてはならない場合には、比較的まとまったお金が必要になります。

エコジョーズの24号(3~5人用)を購入する場合は、初期費用として「25万円~40万円ほど」かかるとされています。これらの費用には、給湯器本体と設置工事費が含まれています。

また、エコキュートの370リットル(3~5人用)のお湯を貯められるタンクであれば、「45万円~80万円ほど」かかるとされています。

このことからも、初期費用に関していえばエコジョーズのほうが安くなるといえます。

 

(5)トータルコストはエコキュート!?

新しい給湯器に買い替えるときには、初期費用を含め、導入した後にかかりそうな「トータルコスト」も含めて考えなければなりません。

たとえば、給湯器を動かすためにはガスや電気を使うことから、「光熱費」がかかります。電気給湯器の場合は給湯システムが貯湯式であるため、一度に大量の水をお湯に変えてタンクに貯めておきます。深夜から朝方にかけての電気代が安いタイミングでお湯を作ることから、光熱費をできるだけ安く抑えることができます。

そのため、初期費用が高いエコキュートですが、光熱費を含めた費用でみると、実際にはエコジョーズよりもエコキュートのほうがトータルコストを安く抑えられるといえるのです。

 

(6)床暖房を入れた場合はどうなる?

給湯器にかかる費用は、その製品がどのような機能を持っているかによってトータルコストが大きく異なります。

たとえば、「床暖房」はかかる費用を大きく左右するポイントの一つです。

ガス給湯器にしろ、電気給湯器にしろ、必要であれば床暖房の機能を追加できます。

床暖房にかかる費用に注目すると、電気給湯器に比べてガス給湯器は床暖房の設置が複雑であることから、設置工事費が高額になります。ですが、トータルコストでいうと、ガス給湯器のほうが効率良く床を温められる仕組みになっているため、光熱費を含めると結果的にコスパが高いといえるのです。

 

 


まとめ

今回は、「ガス給湯器」と「電気給湯器」の特徴をもとに、それぞれの違いについていくつかご紹介しました。最近は、ガス給湯器のことを「エコジョーズ」、電気給湯器のことを「エコキュート」と呼ぶことが増えましたが、それぞれにメリットやデメリットがあるのでご家庭により最適な給湯器はどれなのかをしっかり見極めて選択するのがベストです。

これら二つの給湯器のほかにも、メーカーごとにさまざまな機能を持つ給湯器が販売されています。製品の特徴や性能、機能、コスパの違いなどをよく調べたうえで、最適な給湯器を選ぶことができたら、より生活が豊かになりますし、快適さがアップされるはずです。

タイトるんるん