屋内?それとも屋外?購入するまえに考えておきたい「ガス給湯器の設置場所」について

2017/12/12

お湯を作るために必要な「給湯器」。私たちの生活でなくてはならない必需品として住まいに設置されていますが、新しく家を建てる、または新しく引越しをした先で使う給湯器を購入するときに気になるのが「ガス給湯器の設置場所」です。

ガス給湯器の種類は大まかに分けて「瞬間式」と「貯湯式」があるため、選んだ製品によって設置場所や設置基準なども異なります。

こちらの記事では、ガス給湯器を購入したときに「どこに設置したら良いか分からない・・・」といった方向けに、ガス給湯器の設置場所に関していくつかご紹介します。

正しい設置場所を把握して、より安全に、そして快適に給湯器を使いましょう!

 

 

目次

ガス給湯器の設置場所や設置方法について
・屋外型と屋内型のガス給湯器
給湯器の設置基準を守り安全に使いましょう!
・給湯器の「設置基準」ってなに?
・屋外用のガス給湯器の設置場所
・給湯器の設置・取り付けを依頼する専門業者の選び方

 

 

ガス給湯器の設置場所や設置方法について

ガス給湯器の種類は瞬間式と貯湯式がありますが、瞬間式の場合は「屋外型」と「屋内型」のどちらかを設置するようになります。

 

屋外型と屋内型のガス給湯器

ガス給湯器の設置場所は、大きく分けて「屋外型」と「屋内型」があります。

屋外型には、「壁掛タイプ」と「据置タイプ」、そして「PS(パイプシャフト)タイプ」という設置方法があります。

 

○壁掛タイプの給湯器

ガス給湯器の設置場所を選ぶときには、給湯器の設置方法について知る必要があります。

「壁掛タイプ」の給湯器は、文字通り建物の壁面に設置するタイプのことをいいます。一戸建て住宅やマンション、集合住宅のベランダの壁に設置・取り付けをするタイプの給湯器です。壁掛タイプの給湯器の場合は、下部から配管が出ている方式になっています。

 

○据置タイプの給湯器

「据置タイプ」の給湯器は、住宅の地面やブロックの上に設置、取り付けができるタイプの給湯器のことをいいます。

据置タイプの給湯器は屋外に設置するようになるため、一戸建て住宅のようにスペースを広くとれる住宅で多く用いられています。据置タイプの給湯器は、側面に配管用にと一つ穴、または二つ穴があります。

 

○PS(パイプシャフト)タイプの給湯器

「PS(パイプシャフト)タイプ」の給湯器は、パイプスペースに設置・取り付けができる給湯器のことをいいます。

パイプスペースとは、マンションなどの集合住宅の玄関横にあるスペースのことをいいます。マンションや集合住宅の場合は、給湯器を設置するためのパイプスペースが限られています。そのため、給湯器を購入する際にはパイプスペースの大きさや設置できる機械の種類などを見ながら規格内で収まる給湯器を選ぶようにします。

 

○屋内型の給湯器

給湯器のうち、屋外に設置するタイプのほか、屋内に設置する「屋内型の給湯器」があります。屋内型の給湯器は、「FF式」と「FE式」という二つの燃料方式に分けられています。

屋内型の給湯器は、正しく設置、取り付けがされていないと一酸化炭素中毒などの被害が起きる危険性があるため注意が必要です。

 

・FF式

強制給排気式とも呼ばれる「FF式」は、給湯器の燃料方式の一つです。最近の屋内型給湯器ではFF式が主流と言われています。

外気を取り入れて燃焼させ、燃焼により発生した排気ガスは同じく送風機によって屋外に排出される仕組みがFF式です。給気と排気の二重構造で1本にまとめられている場合と、それぞれの仕組みが分かれて配管が2本になっているタイプもあります。

 

・FE式

もう一つの燃料方式が「FE式」であり、強制排気式と呼ばれます。

室内の空気を取り込んで燃焼させ、燃焼により発生した排気ガスは送風機によって屋外に排出される仕組みです。室内の酸素をたくさん使ってしまう燃料方式であるため、最近ではFE式よりもFF式を選ばれる方が多いようです。

 

 

給湯器の設置基準を守り安全に使いましょう!

新しくマイホームを建てる方や、引越し先で給湯器が必要になったというときには、「どのような給湯器を購入して」、「購入した給湯器はどこに」、「どうやって設置するのが良いのか」を考えますよね。

そこで必ず覚えておきたいのが、給湯器は「設置基準」をきちんと守り安全に使うということです。

 

給湯器の「設置基準」ってなに?

給湯器を設置する場所を選ぶときには、「設置基準」をしっかり把握しておかなければなりません。

設置基準は屋外型と屋内型の給湯器でも違いがあり、その内容も細かく定められています。特に、屋内設置する屋内型の給湯器に関しては、一酸化炭素中毒の危険性などがあるのでより慎重に給湯器の設置や取り付けを行う必要があります。

 

屋外用のガス給湯器の設置場所

屋外用のガス給湯器を設置するときには、以下のような設置基準に気を付けて設置場所を確保する必要があります。

 

<ガス給湯器機器上方>・・・排気口より300mm以上離す。
<ガス給湯器機器前方>・・・600mm以上離す。熱に弱いプラスチックや変色しやすい塗
などがある場合は、不燃断熱材で保護する。
<ガス給湯器機器後方>・・・10mm以上離す。
<ガス給湯器機器側方>・・・150mm以上離す。
※給湯器を窓のない場所に設置できているか確認する。窓がある場合は、周囲の建物開口部から「上方300mm以上離す」、「側方と下方は150mm以上離す」。

 

<排気吹出口上方>・・・排気口より300mm以上離す。
<排気吹出口下方>・・・排気口より150mm以上離す。
<排気吹出口前方>・・・600mm以上離す。
<排気吹出口側方>・・・150mm以上離す。
※ガス給湯器を屋内に設置する場合には、給排気筒トップより600mm以上離す。給排気筒トップが下向きの場合には、周辺に物を置かないようにする。

 

<排気吹出口と窓・上方>・・排気口より300mm以上離す。
<排気吹出口と窓・下方>・・排気口より150mm以上離す。
<排気吹出口と窓・前方>・・・600mm以上離す。
<排気吹出口と窓・側方>・・・150mm以上離す。

 

給湯器の設置・取り付けを依頼する専門業者の選び方

ガス給湯器をはじめ、どの熱源の給湯器であっても、新たに設置、または交換をする際には必ず専門業者に依頼をしてきちんと正確に取り付けてもらいましょう。

以下では、給湯器の設置や取り付けを依頼する専門業者の選び方のポイントをいくつかご紹介します。

 

ポイント① 給湯器の設置や取り付けの経験が豊富!

給湯器の設置や取り付けを依頼できる専門業者は日本全国にたくさんあります。その中からより信頼できる業者に依頼をするのであれば、「経験が豊富な業者」を選ぶことが一つのポイントです。

専門業者では、給湯器の販売も行っていることから、設置場所や設置方法などを考えながら、どのタイプの給湯器が最適かといったアドバイスもしてくれます。自分たちで給湯器を購入したために「設置できなかった・・・」というトラブルが発生すれば、大がかりな工事が必要になったり、改めて購入せざるを得ないケースもあったりと何かと不便です。

給湯器の販売や設置、取り付けサービスを専門にしている業者であれば、給湯器に関する知識をはじめ、設置や取り付けのノウハウもたくさんあるので安心です。

 

ポイント② 設置・取り付け後のアフターフォローが万全!

業者に給湯器を設置、それに取り付けをしてもらったからと安心はできません。

場合によっては、動作確認をしたあとに器具からの水漏れといった不具合が生じることがあります。そのため、設置や取り付けをしたあとでも「アフターフォローが万全」の業者に依頼をしたほうがより安心です。

給湯器を専門にサービスをしている業者であれば、設置や取り付けに伴うミスなどは滅多にありません。ただし、不具合が生じないとは100%言い切れないため、動作確認後でも保証期間を付けてくれる業者に依頼をしたほうがより安心です。

 

ポイント③ 柔軟に対応してくれる業者に依頼する

新しくマイホームを建てるときには、建物の設計や間取りを決めるときに給湯器の場所を工夫することはもちろん、給湯器の選び方にも時間をかけることができます。

その一方で、これまで毎日使っていた給湯器が壊れてしまったときには、すぐに給湯器を修理する、または新しい製品に交換しないとお湯が使えないので非常に困ってしまいます。

そのため、このような時には休みの日や遅い時間帯にも「柔軟に対応してくれる業者に依頼する」ことをおすすめします。

そして、できれば万が一のときでも安心して依頼できるように、自宅から近くて依頼しやすい専門業者を事前に見つけておければより安心です。

 

 


まとめ

今回は、ガス給湯器を購入する前に知っておきたい「設置場所」や「設置方法」、それに「屋外型と屋内型」の特徴、さらには「設置基準」などについていくつかご紹介しました。

暮らしている住まいによって、どのような給湯器を選べば良いのかが設置場所や設置方法を知ることで分かってきますし、より安全に給湯器を使うためには設置基準を守ることが必須条件であることも分かりました。

ガス給湯器をより快適に使うためには、もちろんガス給湯器に関することをご自身でもよく把握しておかなければなりません。それに、給湯器の設置や取り付けは個人的に設置するのではなく、給湯器の専門業者に依頼して正確な場所、そして正確な方法で設置してもらうのが一番です。

給湯器の設置や取り付けを専門に行う業者はたくさんいますので、時間に余裕があるときには見積もりを依頼して、サービスや費用などを色々と比較検討してみることをおすすめします。

タイトるんるん